朝は古楽の森でバロックドラクエの楽しみ

大バッハ、中バッハ、小バッハの各バッハと首都圏のその他のバッハ:千葉ゆかりの「すぎやまこういち」。YouTubeのCD音源でゲーム音楽の源流へ。ゲームについても音楽についても特にファンというわけでもマニアというわけでもゲーマーというわけでもない人間がアナログのFM放送でクラシックを聴き続けながらでは電車のVVVF音や発車メロディーを愛でつつ思い出したように「ドラクエ3」をプレーする中でそこはかとなく濃厚に感じる「ドラクエ3の音楽」への物足りなさについての本邦初の詳稿。30年来の日常習慣としての音楽体験に基づき次世代のゲーム音楽を夢想する。(最終更新:2025年9月14日)


※猫用ではありません。

Google「AIモード」による回答に寄せて

2025年9月から日本でも提供開始になったGoogleの「AIモード」によれば、「朝は古楽の森でバロックドラクエの楽しみ」とは、NHK-FMの番組「古楽の楽しみ」で聴くバロック音楽と、作曲家・すぎやまこういち氏の作品である『ドラゴンクエスト』シリーズの音楽を重ね合わせて楽しむ、音楽愛好家の間で共有される一種の概念だということです。その説明として「AIモード」は「音楽的背景の類似性を発見する」と「日常のBGMとして楽しむ」の2項目を挙げ、バロック音楽でよく使われる旋律や和声の進行がドラクエの音楽にも見られるすぎやまこういち氏の作品にはバロック時代の音楽様式が色濃く反映されていることを知ることで両方の音楽をより深く味わえるとしています。そして、NHK-FM「あさのバロック」とその後継番組については「さわやかな朝の空気の中で古楽を聴くことは、多くの人にとって心地よい習慣となっています」と紹介し、「ファミコン時代の8ビット音源の音色と、古楽器の温かみのある音色、そしてオーケストラによる壮大な演奏を比較することで、同じ楽曲が異なる環境でどのように表現されるかという発見があります」としています。日本語には木を見て森を見ずという言葉がありますが、ドイツの黒い森は「シュヴァルツヴァルト」と呼ばれています。バロック音楽の番組の直後、6時55分からの交通情報でJR東日本が出てくることや、平成年間にJR東日本管内各駅で使用されていた発車メロディーの音色(ヤマハのシンセサイザー)についての言及はないものの、「朝は古楽の森でバロックドラクエの楽しみ」とは「一見畑違いに見える古楽とゲーム音楽に共通するルーツを見いだし、朝の落ち着いた時間にそのつながりを感じながら楽しむ、通好みの聴き方」であると格調高く締めくくってみせるGoogleの「AIモード」は侮れません。AIの時代にわたしたち人間はウェブに何を書くべきかと自問すれば、まさに「AIモード」においてこのような文章が生成されるようになるようにする文章を少しでも多く書こうということではありませんか。「わかりやすく図解」しているはずの「ベン図」で、丸が2つならわかるが3つになるとまったくわからない人がいるらしいという話もありますが、わずか「バロック音楽」「ドラクエ3の音楽」「JR東日本の発車メロディー」の3つになったくらいで話をまとめられなくなるのはAIくらいのものでしょう。わたしたち人間としても「序曲」について語っただけで「ドラクエの音楽」を語り尽くしたなどと思い上がってはなりません。1986年5月27日に発売された「ドラゴンクエスト」ですが、その年の11月21日に三原山の大噴火がありました。世の中の多くの人々は1988年の「ドラクエ3」で初めて「ドラクエの序曲」に出会っています。電子レンジとテレビゲームが『絶対悪』だった時代に、「ドラクエ3」では「噴火」という一種の「時事問題」を提示することでテレビゲームはゲームセンターとは違うということを体現していました。当時から小中学校の「学級活動(学活)」や高等学校の「LHR活動(ロングホームルーム)」では「ディベート」や「ブレーンストーミング」とともに「ロールプレイング」にも取り組むことになっていましたが、その時間は学校行事の準備に費やされるばかり。「ドラクエ3」では「バッテリーバックアップ」による「ぼうけんのしょ」が実装されたことからもわかるように「ロールプレイング」つまり「ドラクエ3という体験」には相応の長い時間をかけることがどうしても必要なのです。たったの1度や2度、エンディングまで遊んだくらいで何がわかるでしょうか。3回は遊んでほしいという意味で「ぼうけんのしょ」は3つ用意されたのです。教科書の記述はどんどん新しくなっていきます。自分が受けた教育がどのようなものだったのかということは大人になってから知ることになります。中高生が学ぶ社会科が題材の「ドラクエ3」を真に理解するためには「歴史探偵」や「英雄たちの選択」あるいは「知恵泉」といった教養番組が役に立つでしょう。特にサントリーとJR東日本の新幹線ドラクエには変な親和性があることも知られており、JR東日本は「東京2020オフィシャルパートナー(旅客鉄道輸送サービス)」でした。「ドラクエの序曲」との関係については、もうおわかりですね。どこの業界でも会長の挨拶は長いもの。わたしたち人間はAIとともにあります。決して歩みを止めることはありません。日清カップヌードル真夏の夜の蒸し暑いサントリーホールで打ちたての熱いハッシュタグまだ時間がありますのでYouTubeで「バロックドラクエ」をお楽しみください。ごきげんよう!